Top/Works/6次化商品コーチAI
● DEMO / 動作するプロトタイプ

6次化商品コーチAI
— 一次産業者の商品開発を伴走する

「素材しかない一次産業者でも、対話するだけで商品が立ち上がる」をコンセプトに、福岡県内の農林水産事業者が自分の素材を相談すると、AIが対話を通じて商品コンセプト・パッケージ・販路・原価試算を提案するコーチング型ツール。出口は 商品コンセプトシート・簡易事業計画PDF・ふくおか6次化商品セレクション応募準備チェックリスト の3点。JA・商工会・市町村の 伴走支援員ビュー 対応。

Target
一次産業者 / 伴走支援員
Category
BtoG / BtoB / 一次産業
Stage
動作するプロトタイプ
Format
Webアプリ / モック完結
6次化商品コーチAI — 一次産業者の商品開発を伴走
— 01 / Issue

素材を、
商品に変える。

一次産業の現場には、まだ価値に変わっていない素材が眠っています。規格外で出荷できない果物、消費が頭打ちのままの米、加工すれば化ける魚介——これらを 加工・流通・販売まで自分で手がける「6次産業化」 は、生産者の所得を底上げし、地域に新しい商品を生む大きな機会です。実際、農林水産省の 6次産業化総合調査 によれば、農業生産関連事業(農産加工・直売所等)の年間総販売金額は 2兆円規模に達し、近年も伸びている とされ、市場としての裾野はむしろ広がっています。

一方で、機会を 掴める人 は限られているのが実情です。基幹的農業従事者は この20年あまりでおよそ半減し、その大半が高齢層 に偏っています(農林水産省「農業構造動態調査」。70歳以上が過半を占めるとされる年もあります)。商品企画・原価計算・パッケージ・販路開拓を 一人で抱え込むには負荷が高すぎる。「素材はあるが、何をどう商品化すればいいか分からない」——ここで止まる生産者が少なくありません。

支援の枠組み自体は存在します。六次産業化・地産地消法 に基づく総合化事業計画の認定は全国で 累計2,000件超 に上るとされ(農林水産省、認定件数は時点により増減します)、JA・商工会・市町村産業振興課が伴走しています。ただ支援員一人あたりが見る事業者は多く、初期の 「商品の輪郭を描く」工程 は属人的になりがちです。誰でも同じ深さで壁打ちできる入口があれば、支援員はより本質的な伴走に時間を割けます。

本DEMOは、その初期工程をAIとの対話で肩代わりする社会実装プロトタイプです。一次ユーザーは事業者本人、二次ユーザーはJA・商工会・市町村産業振興課の伴走支援員(担当事業者の相談履歴を閲覧する管理者ビュー)。福岡県を起点に想定しています。

出典: 農林水産省「6次産業化総合調査」(農業・漁業生産関連事業の年間販売金額・事業体数) / 農林水産省「農業構造動態調査」(基幹的農業従事者数の推移・年齢構成) / 農林水産省「六次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画等の認定状況」。販売金額・認定件数・年齢構成は調査年・公表時点により変動するため、ここでは規模感と方向性を示す目安として引用しています。農林水産省

— 02 / Walkthrough

これは、
実際に動く。

構想図ではありません。モックデータ完結・APIキー不要で、いますぐ実機で触れる状態です。代表的な3ケースは操作不要の 自動再生 に対応——商談・支援員向け説明の場でそのまま流せます。各ケースは「素材ヒアリング → コンセプト提案 → 原価試算 → 販路提案 → 事業計画PDF」まで一気通貫で動きます。

CASE A — 加工に挑む農家

みかん農家
「規格外品を商品に」

「毎年規格外品が大量に出る」の一言から開始。AIが生産規模・出荷時期・販路を対話で確認し、ギフトシロップのコンセプト案 を複数提示。原価試算・道の駅/EC販路まで一気通貫。→ だから「何から手をつけるか」が画面上で完結する。

CASE B — JAの伴走支援員

JA担当者
「担当事業者を束ねて見たい」

管理者ビューで累計相談件数・人気素材カテゴリ・販路別提案分布を一望。担当事業者の 相談履歴・確定コンセプト・原価試算・生成PDF を1画面で確認し、支援員コメントを追記。→ だから初回面談の前に状況が頭に入っている。

CASE C — 商工会の相談員

商工会 経営指導員
「応募準備まで導きたい」

事業者のコンセプト・原価・販路から、ふくおか6次化商品セレクション の応募準備チェックリストを自動生成。事業計画PDFから不足書類を逆算提示。→ だから相談員は判断と関係づくりに集中できる。

— 03 / Features

実装した
6つの機能。

「素材を相談する」から「事業計画と応募準備が手元にある」までを、ひとつの対話フローで完結させる構成です。

01 — CHAT

素材を
自然言語で相談

「みかんを作っているがジュース以外にしたい」など自由に入力。プリセット例文・事業者ステージ(素材のみ/試作品あり/販売開始済)をワンタップ選択。曖昧な入力にはAIが最大5往復で深掘りヒアリング。

02 — CONCEPT

コンセプト案カード

入力から商品コンセプトを3〜5件カード提示。商品名候補・キャッチコピー・USP・想定ターゲット・想定価格帯・提案理由つき。「別案を提案して」で再生成。

03 — SHEET

商品コンセプトシート

選んだ案を1ページに整理。各項目は直接編集でき、パッケージ方向性(瓶/袋/箱/ラベル/ギフト箱・トーン別)も反映。日本語フォーマットのPDFで保存。

04 — COST

原価試算ツール

材料費・加工費・パッケージ費・物流費・粗利率から、1個原価・推奨販売価格・損益分岐個数・月商試算を即時算出。業界平均値を参考表示。

05 — CHANNEL

5系統の販路提案

道の駅/ふるさと納税/直売所/EC/レストラン卸から適合度順に提示。手数料相場・必要書類・営業先候補(具体名)・適合理由つき。事業計画PDFへ統合。

06 — ADMIN

伴走支援員ビュー

JA・商工会・市町村向けの管理者ダッシュボード。相談KPI・事業者一覧・相談履歴詳細・支援員コメント。将来の県職員ロール切替UI(モック)も配置。

— 04 / Flow

事業者から見た
4ステップ。

事業計画の書き方も、6次化の専門知識も要りません。素材を話すところから、応募準備が整うところまで——途中で詰まらせない導線設計です。

01 — 相談

素材と困りごとを、自分の言葉で

自然文で入力するだけ。AIが不足情報(生産規模・出荷時期・既存販路・予算感・ターゲット・希望価格帯)だけを最大5往復で追加ヒアリング。事業者がフォーム項目を解釈する必要がない。→ だから相談のハードルが下がる。

02 — 描く

商品の輪郭を、カードで

コンセプト案を3〜5件カード提示し、選んだ案をコンセプトシートで確定。パッケージ方向性まで提案。「素材はあるが何を作ればいいか分からない」段階を画面上で抜けられる。→ だから初期工程の属人性が下がる。

03 — 試算

採算と販路を、その場で

原価試算で1個原価・推奨価格・月商試算を即時算出。コンセプトと原価から5系統の販路を適合度順に提示。事業計画PDFまで日本語フォーマットで生成。→ だから「儲かるのか」を早い段階で見える化できる。

04 — 応募準備

応募の手前まで、送り届ける

ふくおか6次化商品セレクションの応募概要・対象要件・推奨書類を提示し、事業計画PDFから不足書類を逆算してチェックリスト化。締切までの目安日数も表示。→ だから「準備が大変で諦める」を減らせる。

— 05 / Honest Limits

このプロトタイプが、
今やらないこと。

誠実に言えば、これは「売れる商品を保証する仕組み」ではありません。AIが担えるのは 商品の輪郭を描き、採算と販路の見当をつけ、応募準備を整える ところまで。事業性の最終判断は 事業者本人と伴走支援員・専門家 の領域です。この線引きを最初に関係機関と合意することを、実装の前提条件にしています。

— 06 / Numbers

規模感。

福岡県を起点に、他県・他販路への横展開を視野に設計しています。数値は本デモの設計目標・想定であり、実証で検証する対象です。

6
素材カテゴリ(果物/野菜/米穀/畜産/水産/加工原料)
5
販路系統(道の駅/ふるさと納税/直売所/EC/レストラン卸)
3
出力ドキュメント(コンセプトシート/事業計画PDF/応募準備チェックリスト)
3
自動再生デモシナリオ(みかん/いちご/米)
— 07 / Stack

実装スタック。

  • フロントエンド: Next.js 16 / React 19 / TypeScript
  • UI: 全機能モックデータで動作(DB・AI APIキー不要)
  • マッチングエンジン: Claude Haiku 4.5 接続を前提としたスタブ実装(lib/mock-api/ に集約)
  • PDF生成: jsPDF によるクライアントサイド完結(日本語フォーマット)
  • データ層: 商品DB・販路DB・KPI集計を実APIと同一シグネチャのモック関数で配置

本格運用時は AI API キーを差し込むだけで、商品DB・販路DBは同じ呼び出し構造のまま実データへ差し替えできます。

— 08 / How We'd Proceed

実証での
進め方。

いきなり全機能を本番投入しません。小さく出して、現場が触る を各段階に挟みます。福岡県農林部・JA・商工会との実証を想定し、原資は6次産業化関連の支援事業・地方創生交付金等の活用を視野に入れています。費用・スコープは個別に確定します。

Phase 0

対話と適用範囲の合意(約1か月)

「AIが助言する範囲」「事業者・支援員・専門家が判断する範囲」を県農林部・JA・商工会と合意。05の線引きと、対象素材カテゴリ・個人情報の扱いを先に確定する。

Phase 1

実データ整備とPoC(約3〜6か月)

福岡県の6次化事例・実販路・業界平均値で商品DB/販路DBを整備し、AI APIを接続。まず数カテゴリに絞って小さく動かし、伴走支援員が実際に使って評価する。

Phase 2

支援現場での試験運用(約6〜12か月)

限定地区のJA・商工会で相談補助ツールとして試験運用。コンセプトの実用度・原価試算の精度・支援員の負荷を計測し、現場フィードバックで改善する。

Phase 3

定着と横展開(次年度〜)

福岡県で定着させ、データ層の構造を保ったまま他県・他販路へ。座組は「主体=県・JA・商工会/伴走=allfesta/連携=交付金・関係機関」。

このDEMO、
貴庁・貴団体で使えそうですか。

福岡県外の自治体・JA・商工会への横展開、6次産業化支援事業への組み込み、研究機関との共同実証など、ご相談ください。