「素材しかない一次産業者でも、対話するだけで商品が立ち上がる」をコンセプトに、福岡県内の農林水産事業者が自分の素材を相談すると、AIが対話を通じて商品コンセプト・パッケージ・販路・原価試算を提案するコーチング型ツール。出口は 商品コンセプトシート・簡易事業計画PDF・ふくおか6次化商品セレクション応募準備チェックリスト の3点。JA・商工会・市町村の 伴走支援員ビュー 対応。
一次産業の現場には、まだ価値に変わっていない素材が眠っています。規格外で出荷できない果物、消費が頭打ちのままの米、加工すれば化ける魚介——これらを 加工・流通・販売まで自分で手がける「6次産業化」 は、生産者の所得を底上げし、地域に新しい商品を生む大きな機会です。実際、農林水産省の 6次産業化総合調査 によれば、農業生産関連事業(農産加工・直売所等)の年間総販売金額は 2兆円規模に達し、近年も伸びている とされ、市場としての裾野はむしろ広がっています。
一方で、機会を 掴める人 は限られているのが実情です。基幹的農業従事者は この20年あまりでおよそ半減し、その大半が高齢層 に偏っています(農林水産省「農業構造動態調査」。70歳以上が過半を占めるとされる年もあります)。商品企画・原価計算・パッケージ・販路開拓を 一人で抱え込むには負荷が高すぎる。「素材はあるが、何をどう商品化すればいいか分からない」——ここで止まる生産者が少なくありません。
支援の枠組み自体は存在します。六次産業化・地産地消法 に基づく総合化事業計画の認定は全国で 累計2,000件超 に上るとされ(農林水産省、認定件数は時点により増減します)、JA・商工会・市町村産業振興課が伴走しています。ただ支援員一人あたりが見る事業者は多く、初期の 「商品の輪郭を描く」工程 は属人的になりがちです。誰でも同じ深さで壁打ちできる入口があれば、支援員はより本質的な伴走に時間を割けます。
本DEMOは、その初期工程をAIとの対話で肩代わりする社会実装プロトタイプです。一次ユーザーは事業者本人、二次ユーザーはJA・商工会・市町村産業振興課の伴走支援員(担当事業者の相談履歴を閲覧する管理者ビュー)。福岡県を起点に想定しています。
出典: 農林水産省「6次産業化総合調査」(農業・漁業生産関連事業の年間販売金額・事業体数) / 農林水産省「農業構造動態調査」(基幹的農業従事者数の推移・年齢構成) / 農林水産省「六次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画等の認定状況」。販売金額・認定件数・年齢構成は調査年・公表時点により変動するため、ここでは規模感と方向性を示す目安として引用しています。農林水産省
構想図ではありません。モックデータ完結・APIキー不要で、いますぐ実機で触れる状態です。代表的な3ケースは操作不要の 自動再生 に対応——商談・支援員向け説明の場でそのまま流せます。各ケースは「素材ヒアリング → コンセプト提案 → 原価試算 → 販路提案 → 事業計画PDF」まで一気通貫で動きます。
「毎年規格外品が大量に出る」の一言から開始。AIが生産規模・出荷時期・販路を対話で確認し、ギフトシロップのコンセプト案 を複数提示。原価試算・道の駅/EC販路まで一気通貫。→ だから「何から手をつけるか」が画面上で完結する。
管理者ビューで累計相談件数・人気素材カテゴリ・販路別提案分布を一望。担当事業者の 相談履歴・確定コンセプト・原価試算・生成PDF を1画面で確認し、支援員コメントを追記。→ だから初回面談の前に状況が頭に入っている。
事業者のコンセプト・原価・販路から、ふくおか6次化商品セレクション の応募準備チェックリストを自動生成。事業計画PDFから不足書類を逆算提示。→ だから相談員は判断と関係づくりに集中できる。
「素材を相談する」から「事業計画と応募準備が手元にある」までを、ひとつの対話フローで完結させる構成です。
「みかんを作っているがジュース以外にしたい」など自由に入力。プリセット例文・事業者ステージ(素材のみ/試作品あり/販売開始済)をワンタップ選択。曖昧な入力にはAIが最大5往復で深掘りヒアリング。
入力から商品コンセプトを3〜5件カード提示。商品名候補・キャッチコピー・USP・想定ターゲット・想定価格帯・提案理由つき。「別案を提案して」で再生成。
選んだ案を1ページに整理。各項目は直接編集でき、パッケージ方向性(瓶/袋/箱/ラベル/ギフト箱・トーン別)も反映。日本語フォーマットのPDFで保存。
材料費・加工費・パッケージ費・物流費・粗利率から、1個原価・推奨販売価格・損益分岐個数・月商試算を即時算出。業界平均値を参考表示。
道の駅/ふるさと納税/直売所/EC/レストラン卸から適合度順に提示。手数料相場・必要書類・営業先候補(具体名)・適合理由つき。事業計画PDFへ統合。
JA・商工会・市町村向けの管理者ダッシュボード。相談KPI・事業者一覧・相談履歴詳細・支援員コメント。将来の県職員ロール切替UI(モック)も配置。
事業計画の書き方も、6次化の専門知識も要りません。素材を話すところから、応募準備が整うところまで——途中で詰まらせない導線設計です。
自然文で入力するだけ。AIが不足情報(生産規模・出荷時期・既存販路・予算感・ターゲット・希望価格帯)だけを最大5往復で追加ヒアリング。事業者がフォーム項目を解釈する必要がない。→ だから相談のハードルが下がる。
コンセプト案を3〜5件カード提示し、選んだ案をコンセプトシートで確定。パッケージ方向性まで提案。「素材はあるが何を作ればいいか分からない」段階を画面上で抜けられる。→ だから初期工程の属人性が下がる。
原価試算で1個原価・推奨価格・月商試算を即時算出。コンセプトと原価から5系統の販路を適合度順に提示。事業計画PDFまで日本語フォーマットで生成。→ だから「儲かるのか」を早い段階で見える化できる。
ふくおか6次化商品セレクションの応募概要・対象要件・推奨書類を提示し、事業計画PDFから不足書類を逆算してチェックリスト化。締切までの目安日数も表示。→ だから「準備が大変で諦める」を減らせる。
誠実に言えば、これは「売れる商品を保証する仕組み」ではありません。AIが担えるのは 商品の輪郭を描き、採算と販路の見当をつけ、応募準備を整える ところまで。事業性の最終判断は 事業者本人と伴走支援員・専門家 の領域です。この線引きを最初に関係機関と合意することを、実装の前提条件にしています。
対話によるコンセプト提案/コンセプトシート・パッケージ方向性/原価試算と月商試算/5系統の販路提案/事業計画PDF・セレクション応募準備チェックリストの生成/伴走支援員の管理者ビュー。「何を作ればいいか分からない」と「準備が大変で進まない」を減らす。
事業性の最終判断・投資の意思決定は事業者本人と伴走支援員・専門家。商品DB・販路DB・業界平均値は現在モックで、本番化時に実データへ差し替える前提。AIマッチングはClaude Haiku 4.5接続を想定したスタブ。実際の応募は窓口持参・郵送・各サイト経由で、本デモは個人情報を預からない設計(モック完結)。
福岡県を起点に、他県・他販路への横展開を視野に設計しています。数値は本デモの設計目標・想定であり、実証で検証する対象です。
本格運用時は AI API キーを差し込むだけで、商品DB・販路DBは同じ呼び出し構造のまま実データへ差し替えできます。
いきなり全機能を本番投入しません。小さく出して、現場が触る を各段階に挟みます。福岡県農林部・JA・商工会との実証を想定し、原資は6次産業化関連の支援事業・地方創生交付金等の活用を視野に入れています。費用・スコープは個別に確定します。
「AIが助言する範囲」「事業者・支援員・専門家が判断する範囲」を県農林部・JA・商工会と合意。05の線引きと、対象素材カテゴリ・個人情報の扱いを先に確定する。
福岡県の6次化事例・実販路・業界平均値で商品DB/販路DBを整備し、AI APIを接続。まず数カテゴリに絞って小さく動かし、伴走支援員が実際に使って評価する。
限定地区のJA・商工会で相談補助ツールとして試験運用。コンセプトの実用度・原価試算の精度・支援員の負荷を計測し、現場フィードバックで改善する。
福岡県で定着させ、データ層の構造を保ったまま他県・他販路へ。座組は「主体=県・JA・商工会/伴走=allfesta/連携=交付金・関係機関」。