本文へスキップ
お問い合わせ
公開 / 本番公開中の自社プロダクト

農地スクリーナー(福岡市)

— 衛星NDVIで「管理/放置」を見分ける

ドローンを飛ばさず、公開衛星 Sentinel-2 の時系列NDVIだけで、農地が「管理されているか/放置・転用の疑いか」をスクリーニングし、要確認の筆だけを重点訪問に回す。福岡市西区 金武の農用地区域にある実在の筆で、いま動きます。作物名は当てず「人の手が入るリズムの有無」だけを読むので低解像度でも成立。判定は決定論(同入力=同結果・LLM不使用)。

Target自治体 農政・農業委員会 / 固定資産税
CategoryBtoG / 農地・衛星
Stage本番稼働中(実データ)
FormatWebアプリ / オフライン・LLM不要
01 / ISSUE

炎天下の全件巡回を、どう減らすか。

固定資産税の農地調査は 地方税法408条で年1回以上の実地調査が義務付けられ、農業委員会も遊休農地の利用状況調査を毎年行います。対象は市内に数千〜数万筆。炎天下に一筆ずつ回る全件巡回は、担い手が細るなかで職員の負担・熱中症リスクの温床になっています。

市が本当に欲しいのは作付け分類ではなく、「管理されているか/放置されているか」の二値スクリーニングと、要確認の筆の座標リストです。ここを衛星で先に絞れれば、全件巡回を「疑わしい農地だけの重点訪問」に変えられます。

02 / WALKTHROUGH

これは、実データで動く。

構想図ではありません。福岡市西区 金武の農用地区域にある実在の筆 409筆を、生育期の Sentinel-2 実測NDVI(雲を除いた11シーン)で判定し、要確認スコアで色分けします。背景は地理院の航空写真で道・山・林・ため池との位置関係が分かる。しきい値スライダーで訪問キャパに合わせて要確認の数を増減、筆をクリックすると根拠となるNDVIカーブと内訳、要確認リストはCSVで出力できます。

耕作中

季節リズムが
明瞭

植付

生育→収穫でNDVIが季節カーブを描く。「人の手が入るリズム」が時系列に出る=訪問不要候補。
放置の疑い

リズムが
消える

雑草・灌木で年間平坦、または裸地化で低位平坦。管理の周期が見えない筆を要確認に挙げる。

データ不足

雲で
読めない

有効観測が足りない筆は判定せず「要現地確認」に倒す。曖昧を放置と決めつけない。

03 / FEATURES

実装した機能。

「AIっぽく見せる」より、結論の根拠を必ず示せることを優先。生成AIではなく、NDVIカーブの特徴量から決定論で要確認スコアを出します。

01 — SATELLITE

多時期NDVI
スクリーニング

Sentinel-2 L2A の生育期シーンを窓読みし、雲・影・水面をマスクして筆ごとの実測NDVI時系列を作る。

02 — SCORE

決定論の
要確認スコア

季節リズムの有無・年間平坦度・低位平坦から算出。乱数でもLLMでもなく、同じ入力に同じ結論。

03 — FARMLAND

農地に
限定

法務省 登記所備付地図の実筆を、国土数値情報A12の農用地区域(青地)内に限定。宅地・道路を除外。

04 — TRACE

根拠NDVIを
提示

「なぜ要確認か」を実測NDVIカーブと内訳(リズム欠如・平坦度)で表示。職員が納得して確認に行ける。

05 — CSV

要確認リスト
を出力

しきい値以上の筆を 地番・緯度経度・スコア のCSVで出力。事務所内で固定資産GISの横に開いて突合。

06 — OFFLINE

オフライン
完結

背景地図も含め全て埋め込み済み。実行時の外部通信ゼロ・課税データや個人情報は使わない。

04 / FLOW

職員から見た4ステップ。

「衛星に任せて終わり」ではなく、最後は職員が現地で確かめて確定するところまでを一続きにした導線です。

01 — AREA

対象エリアの農地を読み込む

農用地区域内の実筆を地図に表示。全件を目で追う前に、機械で下ごしらえする。→ だから初動が軽くなる。

02 — SCREEN

衛星NDVIでスクリーニング

各筆の生育期NDVIを決定論スコア化し、要確認を色分け。しきい値で訪問キャパに合わせる。→ だから疑わしい筆だけに絞れる。

03 — LIST

要確認リストをCSVで出す

地番・座標・スコアを出力。固定資産GISと突き合わせて訪問ルートを組む。→ だから全件巡回が重点訪問になる。

04 — CONFIRM

職員が現地で確認・確定する

最終判断は人。衛星は「どこを見に行くか」を示すだけ。→ だから判断と責任は行政の手に残る。

05 / LIMITS

今できること、まだやらないこと。

誠実に言えば、放置農地を衛星が「断定」するわけではありません。担えるのは 管理リズムの有無での一次スクリーニングと根拠提示 まで。最終判断は職員の現地確認です。この線引きを最初に自治体と合意することを前提にしています。

今できること

絞り込み・根拠・出力

農地の一次スクリーニング/要確認スコアと根拠NDVIの提示/CSV出力。全件巡回を重点訪問に変える下ごしらえ。

まだやらない / 人と行政が担うこと

断定・地目・現地確認

放置の最終判定は職員の現地確認。地目(田/畑)は登記所備付地図に無いためNDVIで判定。市街地に多い任意座標系の筆は地図に載せられない(データ側の制約)。SARによる耕起・収穫の裏取りは本番でSentinel-1を追加。

06 / NUMBERS

規模感。

「効果が出る」と言い切る数字ではなく、本番で実際に動いている事実を示します。数値は西区金武の1エリアでの実測で、対象範囲は拡張できます。

農用地区域内の実在の筆(西区金武)409
生育期の実測Sentinel-2シーン(2025)11
既定しきい値での要確認筆88
実行時の外部送信(オフライン・LLM不要)0
07 / STACK

実装スタック。

  • 筆: 法務省「登記所備付地図データ」(14条地図XML) を自作パーサで復元(公共座標系→WGS84)
  • 農地限定: 国土数値情報「農業地域データ(A12)」の農用地区域でスペイシャルジョイン
  • 衛星: Sentinel-2 L2A(AWS Earth Search / 公開COGを部分取得)実測NDVI時系列
  • 判定: NDVIカーブ特徴量からの決定論スコア(生成AI・LLM不使用)
  • 背景: 地理院タイル(航空写真)をビルド時に取り込み埋め込み。実行時は通信ゼロ

すべて公的な無料データ。判定は決定論なので 同じ入力に同じ結論——監査・説明責任が問われる行政実務との相性を重視しました。

08 / PROCEED

実証での進め方。

いきなり全域・本番判定に使いません。過去に現地確認済みの筆で精度を確かめてから広げます。主役は担当職員・農業委員会から動かしません。費用・スコープは個別に確定します。

Phase 0

対話と範囲の合意(約1か月)

対象エリア・成果指標・「衛星が示す範囲/人が判断する範囲」を担当課と合意。

Phase 1

確認済み筆で精度検証(約3〜6か月)

過去の現地確認結果とスクリーニングを突合し、しきい値と見逃し・空振りを評価。

Phase 2

重点訪問の試走(約6〜12か月)

要確認リストで巡回を組み、削減工数を計測。SAR(Sentinel-1)で裏取りを追加。

Phase 3

定着と横展開(次年度〜)

対象を全域・他区へ。座組は「主体=自治体/伴走=allfesta/連携=農業委員会・関係機関」。

GET IN TOUCH

一緒に、祭を起こしませんか。

このプロダクト、 貴庁の農地調査で使えそうですか。「全件巡回を減らしたい」「遊休農地の把握を先に絞りたい」など、テーマ持ち込み歓迎。対象エリアは拡張できます。共同検証パートナーを募集しています。