自作暗号通貨
— 14行で作れて、配ると動かないイーサリアムの上で動く自分のコインを、ひとりで作れるかを試したプロトタイプです。決まった型(ERC-20)に沿って書くと、自分で書いた部分は14行で済み、本物のネットで発行しても約94円でした。ところが、もらった人はETH を持っていないと1枚も送れません。作るより先に、配ってから動かすところに壁がありました。測った数字と考え方は、自由研究 R045 にまとめています。コインの発行・販売の代行はしていません。

コインは、作るより配るほうが難しい。
「自社のコインを出したい」という話は、作る技術の話から始まりがちです。実際には、イーサリアムの上で動くコインは広く使われている部品を読み込めば書けて、自分で書く部分は14行で済みました。
止まるのは、その先です。もらった人がコインを動かすには、手数料を払うための ETH が別に要ります。コインに値段をつけるには、本物のお金を一緒に預ける必要があります。人に売ったり交換したりすれば、法律の線にかかります。どれも、コードの難しさではありません。
法令の説明は、2026年11月4日に確認した公開資料によるものです。個別の設計が暗号資産に当たるかどうかの判断ではありません。
これは、実際に動く。
構想図ではありません。手元のパソコンに立てた練習用のチェーン(仕組みは本物のイーサリアムと同じ)で、発行から送金までを動かしました。手数料は、2026年11月4日の相場で円に直しています。
発行する
100万枚を発行し、別の財布へ100枚を送る。発行の手数料は約94円、送金は1回約2.5円。
ETH なしで送る
100枚をもらった友だちが10枚を送り返そうとすると、失敗する。コインは持っていても、手数料は ETH でしか払えない。
手数料を肩代わりする
友だちは署名だけをし、発行者が手数料を払って送金を実行する(EIP-2612)。1回約6.3円で、同じ署名の使い回しは拒否された。
壁は、コードの外に3つ。
作ったあとに並んでいた壁です。どれも、お金の入口を誰が握っているかの話でした。
最初の ETH
手数料そのものは数円でも、ETH を手に入れるには交換業者の口座と本人確認が要る。肩代わりはできるが、払い続けるのも、送金の真ん中に立つのも発行者になる。
値段の裏づけ
自動で交換する池に、コインと一緒に本物のお金を預けて初めて値段がつく。100万枚と10万円分を預けた池で100万枚を売ると、受け取れるのは約5万円。
法律の線
誰でも円や ETH と交換できる形で配れば、暗号資産に当たる見込みが高い。2026年7月に金商法へ移す改正法が成立し、発行者の情報公表や罰則の強化が決まった。
今できること、やらないこと。
本DEMOは壁の位置を確かめるためのデモです。コインは手元の練習用チェーンの中だけで発行し、本物のネットにも公開の練習場にも出していません。売買や配布もしていません。
発行 → 送金 → 送れない → 肩代わり
手元のチェーンで同じ手順を何度でも再現でき、手数料の量と円の目安まで出せる。値段の崩れ方は、R045 のページで計算を触れる。
コインの発行・販売の代行
お客さまの代わりにコインを発行したり、売ったり、交換の場を作ったりはしない。配る仕組みが必要なら、換金できないポイントや商品券で足りるかを先に見る。
一緒に、祭を起こしませんか。



